東日本水回廊構想とは 江戸初期から明治中期にかけて、盛岡(北上川)から江戸(東京・江戸川)間は、米を中心とした 物資輸送の確実化を図る目的で、東北と関東の諸藩・明治政府が、威信をかけて河川と運河・港の整 備を進めました。 舟運路は一部計画で終わった区間もあるが、盛岡〜東京の間は780キロメートルもの川で結ばれ、日 本一長い「水の路」が誕生しました。 東日本水回廊構想は、歴史的背景のもとに生まれた水の路を「地域連携軸」として現代によみがえ らせ、地域づくりに活用するものです。平成9年〜11年、北上川を出発し、東北と関東の河川・運河などに船を乗り入れ現況を調査して、東京湾に至る舟運の可能性を実証しました。流域を越え、諸団体とのさらなる交流・連携の推進を図ります。 ・連続した河川空間の活用 川という連続した河川空間を活用して観光やレジャーの進行を図るとともに、かつて隆盛を極めた河川舟運の再生を図り、地域づくりとしてのリクリエーションや防災等に役立てます。 ・川を活かした新しいまちづくり 地域を流れている川が、東北と関東を結ぶ「水の道」であるという歴史的事実はロマンを感じさせ、地域の誇りとなります。人々が交流する『にぎわいのある水辺』や『豊かな自然環境』をまちづくりの媒体として有効活用します。 ・流域を越えた交流 人・物資・情報の交流はやがて新しい河川文化として開花し、地域の活性化へと繋がっていきます。川の魅力を再発見し、川ともっと親しみながら流域を越えた連携交流を推進し、地域や生活の質的向上を目指します。 東日本水回廊構想の推進 北上川では、国土交通省岩手河川国道事務所・北上川下流河川事務所、岩手県・宮城県などが、同構想のテ ーマである地域連携交流の推進を図るため、地域住民、NGO、沿川市町村などとの連携によって、次 の関連事業を通じて支援しています。 実施中の関連事業 ・水辺プラザ 自治体と連携して、交流拠点の整備を行います。 ・水辺の楽校 地域連携による、子供たちの水辺の遊び場の創造。 ・防災ステーション 洪水時の防災拠点のほか、平常時は多目的な河川空間利用。 川崎村の水辺プラザ 長い間、水害に悩まされてきた川崎村が、治水だけでなく、川を槙極的に活かそうと打ち出したのが「川の駅」構想である川崎村の水辺プラザは、建設省の“川の駅”構想とタイアップするかたちで整備が進められています。古戦場をモチーフに、親水護岸やカヌー、ボート乗り場などを設ける予定。 |